
- 保存していたニンジンが傷んで無駄になった
- ニンジンを長期保存する方法がわからない
- もらったニンジンを消費できず困っている
ニンジンは栄養価が高く、さまざまな料理に使えますが、適切に保存しないとすぐに傷んでしまいます。この記事では、ニンジンの基本的な保存方法や注意点について、詳しく解説します。記事を読めば、用途に合った最適な保存方法がわかり、食品ロスの削減が可能です。
ニンジンを長持ちさせるためには、乾燥と湿気を防ぐことが重要です。適切な保存方法で風味や栄養価を維持し、ニンジンを無駄なく使い切りましょう。
★この記事の執筆者★

- ミドリ
- ✅ 食品・農業系ライター
✅ オーガニックコンシェルジュ
✅ 元・自然食品店員10年
✅ 無農薬農家さん指導のもと畑作りを勉強中

- 菜々ちゃん
(野菜の妖精) - ✅ ミドリの食の師匠(?)
✅ 野菜にまぎれて
やってきた妖精
ニンジンの保存方法の基本

ニンジンは湿気にも乾燥にも弱いという特徴があります。湿気が多いとカビが生え、腐敗しやすいです。一方で、乾燥すると水分が奪われ、ふにゃふにゃになってしまいます。
ニンジンを上手に保存するには、湿気を避けつつ乾燥を防ぐことが重要です。余分な水分を取ってくれるキッチンペーパーや新聞紙で包んだり、乾燥しないように保存袋に入れたりして対応します。
ニンジンの保存のポイント
- 湿気から守る(キッチンペーパーや新聞紙)
- 乾燥から守る(保存袋)
ニンジンの葉はすぐに切り落としましょう。葉は実の栄養や水分を吸い上げてしまいます。

傷があるものは早めに食べてね。傷の部分から傷み始めます。
ニンジンを冷蔵保存する方法

ニンジンの冷蔵保存について、以下の3点を解説します。
冷蔵保存の手順
ニンジンを冷蔵保存する具体的な手順は以下のとおりです。
- 葉がついていたら切り落とす
- 水分をしっかり拭き取る
- キッチンペーパーで包み、保存袋に入れる
- 冷蔵室に立てて入れる

冷蔵庫の「冷蔵室」へ保存
野菜室ではなく、冷蔵室の方がおすすめです。一般的に野菜室は3~8℃、冷蔵室は0~6℃に設定されています。ニンジン保存の最適な温度が0~5℃のため、冷蔵室の方が向いています。

保存期間は約2週間!
野菜室より低温で湿度も低い冷蔵室だと、ニンジンが長持ちします。
» 野菜室の適切な温度と野菜の種類に応じた保存方法を紹介
冷蔵保存する際の注意点
ニンジンを冷蔵保存する際の注意点は、以下のとおりです。
- 野菜室より冷蔵室に保存する
- 水気はしっかり拭く
- キッチンペーパーに包む(使いかけはラップで)
- 保存袋に入れ、立てて保存する
- 定期的に状態をチェックする
乾燥と湿気を防ぐため、キッチンペーパーで包み、保存袋に入れましょう。ほとんどの野菜は水気に弱いので、ニンジンも水分をしっかり取ってください。冷気を循環させるため、冷蔵庫に物を詰め込みすぎないことが大切です。
ポイントに注意して保存すると、ニンジンの栄養価や鮮度を長く保てます。
» 野菜の保存方法を解説:常温保存に向いている野菜とは
ニンジンを冷凍保存する方法

冷凍保存は、大量のニンジンを長期保存したいときにおすすめです。ニンジンの冷凍保存について、以下の3点を解説します。
冷凍用保存袋に入れて保存
冷凍保存する際の手順は、以下のとおりです。
- ニンジンをサッと洗う
- 好みの形にカットする
- 乱切りなど大きめのものは下茹でする
- キッチンペーパーなどで水分を取る
- 冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫へ

ニンジンを冷凍保存する場合、冷凍用の保存袋がおススメです。保存袋に入れるとニンジンの品質を長く保てます。保存期間は約1か月です。使用するときは、凍ったまま火にかけましょう。

解凍してから使うと水分や栄養分が流れ出て、味が落ちちゃうのよね。
溶けてしまったニンジンを再冷凍するのは避けてください。上手に冷凍保存すると、ニンジンを長く活用できます。
冷凍保存する際の注意点
冷凍する前にニンジンの水気をしっかり拭き取りましょう。表面に水分が残っていると、冷凍中に氷の結晶となり、細胞を破壊してしまいます。
保存袋に入れたら、なるべく平らにして短時間で凍るようにしてください。急速に凍る方が鮮度を保てます。ブランチング(湯通し)をすると、酵素が不活性化され、品質を維持できます。1回の使用量ごとに小分けにして保存すると便利です。

冷凍庫の奥に置くと、ドアの開閉による温度変化をおさえられます。
ニンジンを常温保存する方法(冬場のみ)

ニンジンを保存する最適温度は0~5℃です。つまり冬限定で常温保存はおススメです。以下のポイントに注意し、ニンジンを上手に保存しましょう。
土付きのまま保存
土付きのまま保存すると、ニンジンの鮮度を保つことが可能です。ニンジンは洗わず、土が付いたままの状態で保存します。新聞紙で包み、風通しの良い冷暗所に立てて保存しましょう。

寒い冬場なら約1週間は保存できます。ただし冬でも暖かい地域や、逆に凍ってしまうほど極寒の地域は注意してください。
土付きのまま保存するメリットは、ニンジンの自然な状態を維持できる点です。土はニンジンを乾燥から守り、鮮度を保つ役割を果たします。葉を切り落とし、他の野菜とは分けて保存してください。
葉はすぐに切り落として保存
葉はできるだけ早く切り落としましょう。葉をつけたままだと、実の養分や水分を葉に吸い上げられてしまいます。しわが寄り、実がふにゃふにゃになって劣化するので注意が必要です。
葉付きにんじんを購入したら、可能な限り早く除去することが重要です。
風通しの良い冷暗所に保存
常温保存する際は、直射日光を避け、涼しく乾燥した場所に置いてください。新聞紙で包むと、適切な湿度を保てます。カビの発生を防ぐため、風通しの良い場所に置きましょう。保存期間は1週間程度が目安です。

冷蔵庫が他の野菜でいっぱいの時、常温保存できる助かるわ。
使用した後のニンジンの保存方法

使用後のニンジンも、上手に保存すると無駄になりません。以下の2点について解説します。
使いかけのニンジンの保存方法
適切な方法で保存すると、使いかけのニンジンの劣化を防げます。切ったニンジンの効果的な保存方法は、以下のとおりです。
- ラップでぴったりと包み保存袋に入れ冷蔵する
- 好みのサイズにカットして冷凍する
- 下茹でして冷凍する
使いかけのニンジンは、カット面から水分が蒸発しないように注意してください。ラップで包むと水分の蒸発を防げます。使いやすい大きさにカットして冷凍保存すれば、長持ちさせることが可能です。

保存後は早めに使い切ってね。
料理後のニンジンの保存方法
ゆでたニンジンは、冷めてから密閉容器に入れて冷蔵してください。冷蔵保存する場合、3〜4日以内に消費しましょう。煮物は冷蔵庫または冷凍庫で保存できます。
グラタンは、小分けでの冷凍保存がおすすめです。平らに広げてラップで包み、冷凍しましょう。再加熱する際は、食中毒を防ぐために十分に加熱します。
1か月以内に消費してください。匂いの強い食品と一緒に保存すると風味が変わるため、注意が必要です。水分が多い料理は早めに食べましょう。

常温保存は避け、変色や異臭がある場合は食べないでください。
ニンジンの特殊な保存方法

ニンジンには特殊な保存方法もあります。以下2点を紹介します。自分の好みや料理の用途に合わせて、保存方法を使い分けましょう。
ピクルスとして保存
ニンジンをピクルスとして保存すると、食感や栄養価を保ちつつ長期間保存できます。ピクルスの作り方は簡単で、家庭でも手軽に作れます。酢や砂糖、塩、水を混ぜて酢液を作りましょう。
酢液の味付けをアレンジすると、好みの味に調整できます。ニンジンを薄切りかスティック状に切り、酢液に漬けましょう。
清潔な瓶に入れ、冷蔵庫で保存すると完成です。2~3日で食べ頃になり、冷蔵庫で1~2週間保存できます。

ピクルスにしたニンジンは、さまざまな料理やサラダのトッピングとして使えます。

そのまま食べてももちろん美味しい!
乾燥ニンジンとして保存
乾燥ニンジンは、栄養価の高い保存食として人気があります。自宅で手軽に作れる点も魅力です。
ニンジンを薄切りまたはみじん切りにしましょう。天日干しにするか、食品乾燥機で水分を除去します。完全に乾燥するまで数日かかるため、焦らずに待ちましょう。乾燥が終わったら、密閉容器に入れて冷暗所で保存してください。
乾燥ニンジンは約6か月間保存可能ですが、カビや虫害には注意が必要です。定期的に状態をチェックし、異常があれば食べないでください。調理の際は、水で戻してから使用しましょう。粉末状にして、スープやソースの調味料に活用する方法もおすすめです。
乾燥ニンジンは乾燥過程で栄養価が濃縮されるため、少量でも十分な栄養を摂取できます。
ニンジンを保存する際の注意点

ニンジンを保存する際は、温度や湿度、容器選びなどがポイントです。他の野菜との混在にも注意する必要があります。以下3つの注意点を押さえ、ニンジンを上手に保存しましょう。
保存の温度管理
ニンジンを保存する際は、温度は0〜5℃に保ちましょう。冷蔵庫の野菜室より冷蔵室が最適です。

乾燥しすぎると干からびるため、注意が必要です。
定期的にニンジンの状態をチェックし、必要に応じて環境を調整してください。新聞紙やキッチンペーパーで包んでの保存がおすすめです。適切な温度を維持すると、ニンジンの栄養価が保たれ、長期間おいしく食べられます。
保存用の容器や包装材

保存方法によって最適な容器や包装材は異なるため、目的に合わせて使い分けましょう。保存用袋は、一般用と冷凍用と分かれています。
冷凍用は冷蔵用より厚手の袋です。冷凍焼けや匂い移りを防いでニンジンがより長持ちします。

冷凍焼けとは、野菜の水分が凍って細胞を破壊し、食感が悪くなることです。
包装材はキッチンペーパー、新聞紙などがおすすめです。ラップも使用できます。いづれにせよ清潔な容器や包装材を使いましょう。
他の野菜との混在
ニンジンを他の野菜と一緒に保存する際は、相性を考慮する必要があります。以下の食べ物とは分けて保存しましょう。
- 水分の多い野菜(キュウリやトマトなど)
- 臭いの強い野菜(ニンニクや玉ねぎなど)
- エチレンガスを放出する果物や野菜(リンゴやバナナなど)
水分の多い野菜とニンジンを一緒に保存すると、ニンジンが湿気やすいため注意してください。

葉物野菜は水分を多く含みます。そのためニンジンが水分を吸ってしまい、葉物は乾燥しやすく、ニンジンは水分過多になります。
相性に気を付けて保存すると、ニンジンの鮮度が保たれ、他の野菜もおいしく保存できます。
» 冷凍できる野菜の種類や保存方法、解凍のコツを解説!
まとめ

保存方法の基本を守れば、ニンジンの鮮度と栄養価を長く保てます。常温や冷蔵、冷凍など、各保存方法の特徴を理解し、用途に合わせて最適な方法を選びましょう。
使いかけのニンジンや調理後のニンジンの保存方法にも気を配ると、食品ロスが減り、環境に優しい食生活を送れます。
ピクルスや乾燥ニンジンなどの特殊な保存方法も試してください。保存方法に合わせて容器や包装材を活用し、温度や湿度を適切に管理しましょう。他の野菜との混在には注意してください。

注意点を守って保存すると、長期間無駄なくニンジンを楽しめます!