PR

- 野菜を長持ちさせる方法がわからない
- せっかく買った野菜が傷んでしまう
- 無農薬野菜は高価なので、できるだけ長く保存したい
せっかく買ってきた美味しい野菜も、適切に保存しないと早く傷みます。野菜を無駄にせず、長持ちさせる方法を知ることが大切です。
本記事では、野菜別の保存方法や長もちさせるコツ、注意点などを詳しく解説します。
記事を読めば、さまざまな野菜を正しく保存し、新鮮なまま長く楽しめます。野菜の保存には、適切な温度・湿度管理が重要です。

野菜によって最適な保存方法が異なります。それぞれの特性を理解することが大切です。
» 無農薬だから安心ではない?無農薬野菜の危険性と選び方
» 災害時にも役立つ!日持ちする食材と選び方のポイント
★この記事の執筆者★

- ミドリ
- ✅ 食品・農業系ライター
✅ オーガニックコンシェルジュ
✅ 元・自然食品店員10年
✅ 無農薬農家さん指導のもと畑作りを勉強中

- 菜々ちゃん
(野菜の妖精) - ✅ ミドリの食の師匠(?)
✅ 野菜にまぎれて
やってきた妖精
野菜ごとに保存場所がちがう

野菜の保存場所は、種類や特性によって違います。保存場所は常温・冷蔵庫(野菜室)・冷蔵庫(冷蔵室)・冷凍庫の4通りです。
温度・湿度管理、通気性の確保も重要です。野菜に合わせた保存方法で、鮮度と栄養価を長く保てます。
» 野菜を美味しく冷凍保存する方法を解説
常温保存が向く野菜

常温で保存した方がいい野菜は意外とあります。常温保存できる野菜は以下の通りです。
- さつまいも
- じゃがいも
- 里いも
- 長いも(※丸一本)
- カボチャ(※ひと玉)
- 玉ねぎ
- トマト
- ナス
- 白菜(※ひと玉)

梅雨は湿気が多く、夏は高温になるため、常温ではなく冷蔵保存してください。
直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所で保存するのが基本です。ただし、野菜によって最適な保存方法が異なるため注意してください。
冷蔵庫(野菜室)が向く野菜

冷蔵(野菜室)が向いている野菜は以下の通りです。
- きゅうり
- ラディッシュ
- 生姜
- 大葉
- ピーマン
- パプリカ
- ししとう
- スナップエンドウ
- ズッキーニ
- 新玉ねぎ
- 青ネギ
- オクラ
- ゴーヤ
- ごぼう
- アボカド
- キウイフルーツ
- カボチャ(カットしてあるもの)
- 長いも(カットしてあるもの)
野菜室は一般的に3〜8℃。他スペースより温度も湿度も高めです。寒さに弱い夏野菜の保存に向いています。(例外もあります)
季節や外気温によって野菜室の温度調整が必要な場合もあります。夏場は冷蔵庫内の温度が上がりやすいため、注意が必要です。

冷蔵庫用の温度計などで定期的に温度をチェックしましょう。庫内の温度調節機能で調整できます。
冷蔵庫(冷蔵室)が向く野菜

野菜室より冷蔵室の方がいい野菜もあります。通常、冷蔵室の温度は0〜6℃、野菜室は3〜8℃です。低温を好む野菜は冷蔵室に入れます。
冷蔵室に向いている野菜は以下の通りです。
- レタス
- キャベツ
- ブロッコリー
- カリフラワー
- ほうれん草
- 小松菜
- 水菜
- アスパラガス
- もやし
- セロリ
- 人参
- 大根
- かぶ
- レンコン
- 白菜
- 長ネギ
- ニラ
- にんにく
- きのこ類
野菜室は冷蔵室より湿度も高いです。乾燥を好む野菜は冷蔵室にいれましょう。

野菜室に入れない方がいいいものも、意外とたくさんあるのね!
冷凍保存が向く野菜

長期間保存したい野菜は冷凍保存する、という選択肢もあります。冷凍に向いている野菜は以下の通りです。
- ほうれん草
- ブロッコリー
- グリーンピース
- いんげん
- とうもろこし
- かぼちゃ
- 人参
- オクラ
- 枝豆
冷凍すると、栄養価を損なわずに長期保存でき、冷凍前に下処理をすると、よりおいしく保存できます。ハーブ類も冷凍保存に適しています。

ネギやミョウガ、シソ、パセリ、バジルなどのハーブは、刻んで小分けにして冷凍すると、必要な分だけ取り出せて便利です。
ゴーヤやズッキーニ、アスパラガス、モロヘイヤなどの夏野菜も冷凍保存に向いています。旬の時期に冷凍しておくと、オフシーズンにも楽しめます。
» 野菜をおいしく冷凍保存する方法を解説
【野菜別】保存方法のテクニック

野菜の種類によって適切な保存方法が異なります。正しく保存すると、野菜の鮮度と栄養価を長く保てるので、食品ロスの削減にもつながります。正しい保存方法を学び、健康的な食生活の維持に役立てましょう。

以下の4つのカテゴリーに分けて、それぞれの野菜に適した保存方法を解説します。
根菜類(じゃがいも・にんじん・大根など)
根菜類は適切な保存方法を知ることで、長期間新鮮さを保てます。それぞれの野菜に合わせた保存方法を選ぶことが大切です。
- じゃがいも
- 新聞紙やペーパータオルで包み、涼しい暗所に保存するのが最適です。直射日光を避け、風通しの良い場所を選びましょう。
- にんじん
- 葉を取り、ペーパータオルで包んで保存袋に入れ、冷蔵室で保存します。湿度を保ちながら、乾燥を防ぎます。
- 大根
- 葉を切り、ペーパータオルで包んで保存袋に入れ、冷蔵室で保存しましょう。ラップでぴったり包むのもおすすめです。水分を逃さず、シャキシャキ感を保てます。
- 玉ねぎ
- 風通しの良い涼しい場所で網袋に入れて保存しましょう。湿気を避けることで、腐りづらくなります。
- さつまいも
- 新聞紙で包み、常温の暗所で保存してください。温度変化の少ない場所を選ぶことがポイントです。
- 里芋
- 土付きのまま新聞紙で包み、冷暗所で保存します。土が付いたままの方が長持ちするので、洗わずに保存するのがおすすめです。
- かぶ
- 葉を切り、ペーパータオルで包んで保存袋に入れ、冷蔵室で保存しましょう。葉を切ることで、根の部分に栄養が集中します。
- ごぼう
- 泥付きごぼうなら新聞紙で包みます。洗いごぼうならラップで包んで保存袋へ。どちらも野菜室で保存します。
- れんこん
- ペーパータオルやラップに包んで保存袋にいれ、冷蔵室で保存しましょう。変色を防ぐために水に浸す方法もありますが、栄養が流れてしまうのであまりお勧めではありません。
根菜類は常温で保存できるものが多くあります。常温で保存できるものでも、夏場など気温が高い時期は冷蔵保存がおすすめです。

傷みやすい部分を除去したり、泥付きのまま保存したり、個別に包んだりなどの工夫も大切です。
複数の方法を実践することで、根菜類の鮮度を長く保ち、おいしく食べられます。
葉菜類(レタス・ほうれん草・キャベツなど)

葉菜類は水分が多く傷みやすいです。それぞれの野菜に合わせた保存方法で、新鮮さを長く保てます。
- レタス
- 芯をくり抜き、切り口に濡れたペーパータオルを詰めます。もしくは爪楊枝を数本、芯の奥まで刺さして成長点を壊してください。保存袋に入れて冷蔵室で保存します。
- ほうれん草・小松菜・チンゲン菜
- ペーパータオルを軽く湿らせ、包んで保存袋に入れ、立てて冷蔵室で保存しましょう。立てて保存することで新鮮さを保てます。
- キャベツ・白菜
- 芯をくり抜くか、もしくは爪楊枝を数本、芯の奥まで刺さして成長点を壊してください。ペーパータオルかラップで包み、保存袋に入れて冷蔵室で保存します。
- 水菜
- 水菜はとても傷みやすい野菜です。乾いたペーパータオルで包みましょう。根元だけ湿らせて保存袋に入れます。冷蔵室に立てて保存しましょう。シャキシャキとした食感を保てます。
- サニーレタス
- 爪楊枝を数本、芯の奥まで刺さして成長点を壊してください。保存袋に入れて冷蔵室で保存しましょう。
- 春菊
- 濡れたペーパータオルで根元を包みます。葉は傷みやすいので、乾いたペーパータオルで包みましょう。立てて冷蔵室で保存します。
上記のような保存方法を実践することで、葉菜類の鮮度を長く保ち、おいしく食べられます。

無駄な廃棄を減らせて、環境にも優しい!
果菜類(トマト・きゅうり・ナスなど)

果菜類は水分が多く傷みやすいので、適切な保存方法を知ることが大切です。
- トマト
- 常温保存が適しています。ペーパータオルに包み、直射日光を避け、風通しの良い場所に置きましょう。冷蔵庫に入れると味が落ちてしまうので注意が必要です。
- きゅうり
- ペーパータオルに包んで保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れます。立てて保存しましょう。
- ナス
- 常温保存が基本です。ペーパータオルで包み、保存袋に入れましょう。冷暗所で保存を。ヘタたを上にして立ててください。
- ピーマン・パプリカ
- ひとつひとつペーパータオルに包んで保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。
- かぼちゃ
- 常温保存が基本です。新聞紙で包み、風通しの良い冷暗所で保存します。切り分けた場合は、冷蔵庫で保存するのが適切です。
- とうもろこし
- 皮つきのままペーパータオルに包んで、冷蔵室で保存するのが適しています。
- オクラ・ズッキーニ
- ペーパータオルに包んで保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。
- スナップえんどう
- ヘタとすじを取り、1分間下茹でしましょう。水気を切って冷ました後、保存袋に入れて野菜室で保存します。

常温保存が可能な野菜も、梅雨から暑い夏にかけては冷蔵保存が必要です。
茎菜類(アスパラガスなど)と花菜類(ブロッコリーなど)

茎菜類(けいさいるい)は茎の部分を食べる野菜です。アスパラやウド、タケノコなどがあります。花菜類(かさいるい)は花やつぼみなどを食べる野菜です。カリフラワーやブロッコリーなどがあります。
それぞれの保存方法は以下の通りです。
- ブロッコリー・カリフラワー
- ペーパータオルやラップで包んで保存袋に入れましょう。立てかけて保存します。
- アスパラガス
- ペーパータオルやラップで包んで保存袋に入れましょう。立てかけて保存します。
- セロリ
- 茎と葉は分けて保存しましょう。葉が茎の水分を吸い上げて萎びてしまうからです。茎と葉をそれぞれ乾いたペーパータオルでくるみ、保存袋に入れて立てて冷蔵庫で保存します。
- ニンニクの芽やミョウガ
- 数本ずつペーパータオルやラップでぴったりと包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
- フキ
- フキは傷みやすいですが、茹でて冷蔵保存すれば1週間はもちます。塩で板摺したあと、3~5分茹でて皮をむいてください。5cmほどの長さに切り分け、水を張ったタッパーに入れて冷蔵庫へ。
- タケノコ
- まずはあく抜きをします。米ぬかや重曹を使って約1時間茹で、冷ましたあとに水洗いして皮をむいてください。縦半分に切って水を張ったタッパーに入れ、冷蔵庫で保存します。
※水は毎日替えましょう。
茎菜類は立てて保存すると長持ちします。一方、花菜類は水に浸すと傷みやすいです。花菜類は乾燥を防ぐ方法で保存しましょう。

空の牛乳パックやペットボトルの上部をカットしたものに入れると、野菜を立てて保存できます。
野菜を長持ちさせる保存方法のコツ

野菜を長持ちせるにはコツがあります。実践できるものから試してみましょう。コツは以下の通りです。
適した温度で保存する
野菜を保存するときの温度管理は、鮮度を保つうえで重要です。野菜の種類によって最適な温度は異なります。1個々の野菜に合わせて環境を整えることが大切です。
以下のような温度帯が、野菜の保存に適しています。
- 葉物野菜:5℃前後
- 根菜類:10~15℃
- トマトやナス:10~15℃
冷蔵庫の温度設定を確認し、調整してください。温度変化の少ない場所を選ぶことも大切です。直射日光や熱源から離れた場所で保存することで、野菜の鮮度を長く保てます。

飲食店なら野菜専用の冷蔵庫を検討するのもよいでしょう。
温度を定期的に確認し、適切な環境を維持しましょう。野菜の種類に合わせた適切な温度管理を行うことで、野菜本来の味と栄養を長く楽しめます。
葉物野菜は立てて保存する
葉物野菜を立てて保存することは、鮮度を長く保つ効果的な方法です。立てて保存する方法は、小松菜やほうれん草、ねぎなどの葉物野菜に適しています。
葉物以外にも、ダイコンやニンジン、ナスなども立てた方が長持ちします。

なぜ立てた方がいいの?

畑に植わっているときと同じ姿勢だからよ。横にするとストレスがかかるの。立てると野菜の中の水分の流れも自然なままで、乾燥しにくくなるのよ。
立てて保存する方法には、他にもいくつかのメリットがあります。葉物の場合、横に寝かせるより立てた方が、葉と葉の間に隙間ができます。通気性が良くなって腐敗を防げます。
冷蔵庫内の空間を有効に使える点もメリットです。食品ロス削減にもつながるので、環境に優しい保存方法ともいえます。
水に浸して保存する

一部の野菜は、水に浸して保存すると鮮度が保たれます。もやしや生姜などです。
- もやし
- もやしは洗ってタッパーに入れ、かぶるくらいの水を入れてください。冷蔵室で約1週間もちます。水は毎日取り替えましょう。
- しょうが
- しょうがはよく洗って高さのある容器に入れます。かぶるくらいの水をいれてください。大きければ一片ごとに切ってもOK。冷蔵室でなんと約1か月もちます。水は週1くらいで替えましょう。

生姜は水を取り替えるときに、容器も洗いましょう。
新聞紙で包んで保存する
新聞紙で野菜を包む方法は、鮮度を長持ちさせるのに効果的です。新聞紙で包むことにより、野菜の水分を適度に保ち、乾燥を防げます。新聞紙で包む際は、野菜の種類によって包み方を変えると良いです。
- さつまいもは1つずつ、里芋は数個ずつ新聞で包んで、風通しの良い冷暗所で保存する。
- にんじんやきゅうりは新聞紙で巻いてから保存袋に入れ、冷蔵庫に入れる。
新聞紙のインクが気になる場合には、代わりにペーパータオルを使っても良いです。

冷蔵庫に入れるなら、新聞紙やペーパータオルではなく、ラップでもOK。
適切な包装材料を選ぶ
どんなもので包装するかは、野菜を長持ちさせるために重要です。
常温保存の場合は、新聞紙やペーパータオルに包みます。冷蔵庫ならペーパータオルに包んで保存袋に入れる場合が多いです。冷凍庫なら直接、冷凍用の保存袋に入れます。
便利な包装材料は以下の通りです。
- 紙袋や新聞紙、ペーパータオル
- 葉物野菜をはじめ、多くの野菜の保存におすすめです。適度な湿度を保ちながら、過剰な水分を吸収してくれます。
- 食品保存袋
- さまざまな食品の保存に使用可能。野菜の保存にも活躍します。
- 野菜専用の保存袋
- 水分を多く含む野菜には、野菜専用の保存袋も便利です。専用袋は野菜の呼吸を考慮して設計されているので、鮮度を長く保てます。
- 冷凍用の保存袋
- 冷凍焼けを防ぎ、鮮度を保つことが可能です。
- 竹製や木製のバスケット
- 通気性が良く、根菜類の保存におすすめです。
- 蜜蝋ラップ
- 環境に優しい蜜蝋ラップは繰り返し使用できるうえに、野菜の鮮度を保つ効果があります。

どの包装材料を選ぶ場合も、清潔さを保つことが大切です。
適切な包装材料を選ぶことで、野菜の鮮度を保ち、食品ロスを減らせます。上手に活用して、おいしい野菜を長く楽しみましょう。
野菜用保鮮剤を使用する
野菜用保鮮剤を使うことで、野菜の鮮度を長く保てます。野菜保鮮剤とは、野菜の鮮度を保つための「鮮度保持袋」や「鮮度保持剤」などのことです。

上図の他にも保鮮剤にはさまざまな種類があり、それぞれ効果的な使い方があります。保鮮シートや保鮮袋は、野菜の水分を保持して乾燥を防ぐのが特徴です。野菜専用の鮮度保持剤を使えば、保存期間をさらに延ばせます。

安全性を重視するなら、天然素材の保鮮剤を選ぶのがおすすめです。
効果を最大限に引き出すために、以下の点に気を付けましょう。
- 使用方法や交換時期
- 野菜の種類に合った選択
- 適切な温度管理
保鮮剤の効果を過信しすぎないことも大切です。定期的に野菜の状態を確認し、必要に応じて対応することで、より長く新鮮な状態を保てます。
野菜を保存する際の注意点

野菜の適切な保存には、注意しなければならないことがあります。注意点は以下の3つです。
低温障害に注意する
低温障害は野菜の品質を損なう大きな要因となります。野菜の種類によって適切な保存温度が異なるので、それぞれの特性を理解することが重要です。
低温に弱い野菜は冷蔵庫の野菜室ではなく、室温で保存しましょう。

里芋やサツマイモのような芋類は低温に弱いです。低温に弱い野菜を冷蔵庫で保存すると、味や食感が損なわれるので注意が必要です。
バナナやパパイヤなどの熱帯果物は低温で黒ずむ場合があります。常温保存の方が、本来の味や香りを楽しめますが、長持ちさせたい場合は、ラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
低温障害を防ぐために、適切な温度に注意しましょう。温度設定を確認することで、野菜の鮮度を長く保ち、おいしく食べられます。
野菜の乾燥に注意する

水分を多く含む野菜は乾燥しないように気を付けましょう。乾燥すると野菜の質が低下し、栄養価も失われます。乾燥を防ぐためのポイントは、以下のとおりです。
- ラップやビニール袋の使用
- 新聞紙やペーパータオルの使用
- 野菜室や冷蔵庫の湿度設定
葉物野菜は特に乾燥しやすいですが、水気を切らずに保存すると腐りやすいので注意してください。定期的に、野菜の乾燥具合を確認しましょう。

乾燥に注意して保存することで、野菜の鮮度を長く保ち、おいしく食べられます。
エチレンガスに気を付ける
野菜やくだものの呼吸と保存期間の関係は密接です。野菜やくだものは収穫後も生きており、呼吸を続けています。呼吸によってエチレンガスが放出され、保存期間に大きな影響を与えます。
エチレンガスは熟成を促進する作用があるので、注意が必要です。
エチレンガスを多く放出する野菜やくだものの代表例は、リンゴやバナナ、トマトなどです。他の野菜と分けて保存してください。
エチレンガスに敏感な野菜は、レタスやほうれん草、ブロッコリーなどです。定期的に野菜の状態を確認しましょう。
エチレンガスに気を付けることで、野菜の保存期間を延ばし、品質を保つことが可能です。
野菜の保存方法に関するよくある質問

野菜の保存方法に関する疑問について、わかりやすく解説します。よくある質問は以下の通りです。
野菜を冷凍保存した場合の解凍方法は?
野菜を冷凍保存した場合、凍ったまま調理するのが一番です。解凍すると水分と栄養が流れ出て、味や食感が落ちてしまいます。
あらかじめ調理しやすい大きさにカットしてから冷凍し、凍ったまま鍋やフライパンに入れてと調理する方法がおすすめです。
冷凍庫から出したらすぐに使用し、再凍結は避けてください。品質が低下した状態で再凍結すると、衛生的にもよくありません。

解凍せずにそのまま調理することで、冷凍野菜の栄養価やおいしさを保てます。
野菜の保存中に発生する変色を防ぐには?

野菜の変色を防ぐには、いくつかの効果的な方法があります。光を避けて暗所で保存することが大切です。光は変色を促進するので、野菜を直射日光や強い光から守ることが重要です。
野菜の種類によって最適な保存温度は異なるので、それぞれに合わせた保存場所を心がけてください。通気性のある容器や紙袋を使用するのも良い方法です。

乾燥を好む野菜か、湿気を好む野菜かも知っておく必要があります。
変色が始まったら、すぐに消費しましょう。変色部分は取り除いてください。
各野菜の保存期間は?
野菜の保存期間は種類によって大きく異なります。適切な保存方法を知ることで、野菜を長く新鮮に保つことが可能です。一般的な野菜の保存期間は以下のとおりです。
- じゃがいも:涼しい場所で1か月
- にんじん:冷蔵室で2〜3週間
- 大根:冷蔵室で1〜2週間
- レタス:冷蔵室で1週間
- ほうれん草:冷蔵室で1週間
- キャベツ:冷蔵室で2週間
- トマト:室温で3〜5日、冷蔵庫で1週間
- きゅうり:野菜室で4〜5日
- ナス:野菜室で1週間
- ブロッコリー:冷蔵室で1週間
- アスパラガス:冷蔵室で1週間
- 玉ねぎ:涼しい場所で1〜3か月
- ニンニク:冷蔵室で1〜2か月
- ピーマン:野菜室で2週間
- かぼちゃ:涼しい場所で1〜2か月
上記の保存期間は目安なので、実際の保存期間は購入時の鮮度や保存環境によって変わる場合があります。

野菜の状態をよく確認し、傷みや変色が見られたら早めに使い切りましょう。
まとめ

野菜の適切な保存方法を知ることで、鮮度と栄養価を長く維持できます。温度と湿度の管理や野菜の種類に合わせた保存テクニック、適切な包装材料の使用など、さまざまな方法があります。
以下のような点に注意することが大切です。
- 種類別の保存方法(根菜類・葉菜類・果菜類・茎菜類・花菜類)
- 低温障害・乾燥・エチレンガスによる劣化の防止
- 冷凍保存・解凍方法・変色防止
上記の方法を実践することで、野菜を無駄にせず、おいしく食べられる期間を延ばせます。

新鮮でおいしい野菜を最後まで大切に扱うことは、食品ロス削減にもつながります。