
- 野菜室の温度は何度がいい?
- 野菜をもっと長もちさせたい!
- それぞれの野菜に合った保存方法を教えて
新鮮な野菜を長持ちさせたいけれど、冷蔵庫の野菜室の正しい使い方や温度管理がわからない人は多いです。
この記事では、野菜室の温度管理や野菜の種類に応じた保存方法、新鮮な野菜を長持ちさせるポイントを紹介します。
記事を読むと、野菜室の適切な温度設定や、野菜の種類に応じた保存方法を理解し、新鮮な野菜をより長く楽しめます。
★この記事の執筆者★

- ミドリ
- ✅ 食品・農業系ライター
✅ オーガニックコンシェルジュ
✅ 元・自然食品店員10年
✅ 無農薬農家さん指導のもと畑作りを勉強中

- 菜々ちゃん
(野菜の妖精) - ✅ ミドリの食の師匠(?)
✅ 野菜にまぎれて
やってきた妖精
野菜室の基礎知識

野菜の瑞々しさと栄養価を保つために、野菜室は重要です。まずは野菜室の基本知識をおさえましょう。
- 野菜室の役割とは
- 野菜室の温度は何℃くらい?
- 野菜室の温度が野菜に与える影響
温度が高すぎると野菜の腐敗が進み、低すぎると品質が損なわれます。適切な温度管理のポイントを理解しましょう。
野菜室の役割とは
野菜室は野菜の鮮度と栄養価を長く保ち、食生活の質を高めます。野菜室の主な役割は、以下のとおりです。
- 適切な湿度を保つ
- 野菜の呼吸をおさえる
- エチレンガスの影響を軽減する
野菜室によって野菜の味と食感が長もちします。野菜室を上手に活用すると、食品ロスを減らせるため経済的です。野菜が長もちするため、買い物の頻度も減らせます。
野菜の品質管理がラクになり、食の安全性も高まります。

野菜は鮮度が命です。野菜室を活用して、野菜のおいしさと栄養を長く楽しみましょう。
野菜室の温度は何℃くらい?

野菜室の平均的な温度は通常3〜8℃で、野菜にとって理想的です。しかし冷蔵庫のメーカーや機種により野菜室の温度設定に違いがあります。野菜の種類によっても最適な温度が異なるため、注意しましょう。
葉物野菜は低めの温度で保存するのが望ましく、イモ類は高めの温度でも問題ありません。トマトやきゅうりなどの低温に弱い野菜もあります。
季節や外気温によって野菜室の温度調整が必要な場合もあります。夏場は冷蔵庫内の温度が上がりやすいため、注意が必要です。

野菜室の温度管理って大事なのね。

そう!上手に温度管理すると、鮮度や栄養価を長く保てるのよ。
野菜室の温度が野菜に与える影響
野菜室の温度は、野菜の鮮度と栄養価に大きく影響します。野菜室の理想的な温度は3〜8℃程度。野菜の呼吸が適度に抑えられ、鮮度を長く保てる温度です。
温度が高すぎると野菜の呼吸が活発になり、鮮度が落ちやすくなります。温度が低すぎると、凍結や低温障害のリスクが高まります。
適切な温度管理によるメリットは、以下のとおりです。
- 適切な温度管理のメリット
- ・味や食感の維持できる
・栄養価が保持できる
・細菌繁殖が抑えられる
すべての野菜の適温が同じわけではありません。野菜の種類によって異なるため、注意が必要です。

野菜室に詰め込み過ぎると温度が上がりやすくなります。収納量は7割程度がベスト。

開け閉めし過ぎないように気を付けることも大事ね!
野菜室・冷蔵室・チルド室の温度のちがい

野菜室と他のスペースの温度は異なっています。温度差があるのは各スペースの役割に違いがあるからです。野菜室と他のスペースとの温度の違いを詳しく見ていきましょう。
- 冷蔵室と野菜室の温度のちがい
- チルド室と野菜室の温度のちがい
冷蔵室と野菜室の温度のちがい
通常、冷蔵室の温度は0〜6℃、野菜室は3〜8℃に設定されています。野菜室は冷蔵室より2〜8℃高い温度です。
冷蔵室は低温のため野菜の鮮度を損なう可能性があります。一方、野菜室は野菜の呼吸を抑え、鮮度を保つのに適した温度です。

野菜室は冷蔵室よりも結露しにくく、湿度が高く保持されています。
冷蔵室は開閉が頻繁なため温度変化が大きい可能性があります。野菜室は開閉が少なく温度が安定し、野菜の鮮度を長く保てます。
チルド室と野菜室の温度のちがい
チルド室の温度は0℃、野菜室は3〜8℃です。チルド室の方が野菜室より3〜8℃低い温度です。
チルド室は温度が低いため、肉や魚などの生鮮食品の保存に向いています。食品の酵素の働きをおさえ、細菌も繁殖しにくい環境だからです。

野菜をチルド室に入れたら凍ったことがあったなぁ。やっぱり野菜は野菜室ね!
野菜室は、温度が高めなので野菜や果物の保存に最適です。

すべての野菜に野菜室が適しているわけではありません。野菜によって異なるため、野菜に合った保存方法を知る必要があります。
野菜室の温度管理のポイント

野菜室の温度管理のポイントは、以下のとおりです。
- 冷蔵庫専用の温度計を使う
- 温度調節機能を活用する
- 冷蔵庫を暑い場所に置かない
冷蔵庫専用の温度計を使う
野菜室で野菜を新鮮に保つため、冷蔵庫専用の温度計を使いましょう。季節ごとに外気温が変わると庫内の温度も変化します。
外気温が高い時期は温度を少し下げ、低い時期は温度を上げましょう。季節の変わり目は、急激な温度変化を避け、2週間ほどかけて徐々に温度を調整します。
季節に応じた温度調整で野菜の鮮度を保ち、おいしく健康的な食生活を送りましょう。
温度調節機能を活用する

野菜室で野菜を新鮮に保つため、温度調節機能を活用しましょう。多くの冷蔵庫には、野菜室専用の温度設定機能があり、適切に使うと野菜の鮮度を長く保てます。具体的な活用方法は、以下のとおりです。
- 取扱説明書を確認する
- 野菜室専用の温度設定をする
- スマート機能(自動温度調整)を活用する
冷蔵庫のスマート化が進み、AIや温度センサーによって全室の温度を最適に保つ冷蔵庫も増えました。スマート冷蔵庫なら、それぞれの食材に合った温度管理が可能です。
冷蔵庫を暑い場所に置かない
冷蔵庫を暑い場所に置かないようにしましょう。正しい設置場所を選ぶと、冷蔵庫の性能を最大限に引き出し、野菜の鮮度を長く保てます。

直射日光が当たらず、熱源からも離れた場所を選ぶと、冷蔵庫の冷却効率が上がり、野菜室の温度を適切に保てます。
冷蔵庫の周囲のスペースを確保しましょう。壁から5cm以上離し、背面や上部にも十分な空間を設けると、放熱がスムーズに行われ、野菜室の温度が安定します。具体的な設置のポイントは、以下のとおりです。
- 水平で安定した場所を選ぶ
- 温度が高くなる場所を避ける
- 湿気の多い場所を避ける
- 換気の良い場所を選ぶ
安全面にも配慮しましょう。電源コンセントの近くに設置し、延長コードの使用は避けてください。地震対策として転倒防止器具の使用も効果的です。
冷蔵庫を適切な位置に置き、より効果的に野菜室の温度管理をしましょう。
野菜室の温度を保つための注意点

野菜室の温度を保つための注意点は以下のとおりです。
- 冷蔵庫のドアの開閉管理をする
- 冷蔵庫内の過密状態を避ける
冷蔵庫のドアの開閉管理をする
野菜室の温度を適切に保つため、冷蔵庫のドアの開閉管理をしましょう。頻繁なドアの開閉は温度変化を引き起こし、野菜の鮮度を損なう原因となります。効果的な開閉管理のためのポイントは、以下のとおりです。
- 開閉回数を最小限に抑える
- 開閉時間を短縮する
- 取り出しと収納を一度にする
上記の対策で、野菜室の温度変化が抑えられます。隙間があると冷気が逃げるため、ドアパッキンの状態を定期的にチェックし、ドアが完全に閉まっているか確認しましょう。

家族全員でドアの開閉ルールを共有することも効果的な方法です。子どもにはわかりやすく説明し、協力を求めましょう。
夜間や不在時はドアの開閉を控えると、より温度管理を徹底できます。ドアアラーム機能があれば、活用しましょう。開閉後は冷気が安定するまで少し待つと、野菜室の温度変化を最小限に抑えられます。
冷蔵庫のドアの開閉管理をして野菜室の温度を適切に保ち、野菜を長持ちさせましょう。
冷蔵庫内の過密状態を避ける
冷蔵庫内の過密状態を避けてください。適切な空間を確保すると、冷気の循環が促進され、野菜の鮮度を長く保てます。冷蔵庫内の過密状態を避ける方法は、以下のとおりです。
- 詰め込みすぎない
- 隙間を作る
- 収納ケースを活用する
- 小分けにする
野菜室の収納量は、7割程度を目安にしてください。使用頻度の高い食品は手前に配置し、定期的に冷蔵庫内の整理をしましょう。冷気の吹き出し口を塞がないよう注意すると、効率的に温度管理ができます。
冷蔵庫内の過密状態を避け、野菜室の温度を適切に保ち、野菜を長持ちさせましょう。

賞味期限切れの食品は速やかに処分しましょう。

まずは賞味期限を切らさないようにね…。
野菜室で保存すべき野菜と避けるべき野菜

野菜室で保存すべき野菜と避けるべき野菜について詳しく解説します。
各野菜の保存場所一覧表
野菜は種類に応じて、野菜室、冷蔵室、常温と3か所に分けることが重要です。以下に、各野菜と適切な保管場所を表にまとめました。
保存場所 | 野菜 |
---|---|
野菜室 | きゅうり ラディッシュ 生姜 大葉 ピーマン パプリカ ししとう スナップエンドウ ズッキーニ 新玉ねぎ 青ネギ オクラ ゴーヤ ごぼう アボカド キウイフルーツ カボチャ(カットしてあるもの) 長いも(カットしてあるもの) |
冷蔵室 | レタス キャベツ ブロッコリー カリフラワー ほうれん草 小松菜 水菜 アスパラガス もやし セロリ 人参 大根 かぶ レンコン 白菜 長ネギ ニラ にんにく きのこ類 |
常温 (※夏場は野菜室で) | トマト なす さつまいも じゃがいも 里いも 長いも(※丸一本) カボチャ(※ひと玉) 玉ねぎ 白菜(※ひと玉) |
意外と冷蔵や常温も多いことに気づかれたでしょう。野菜の適温は種類によって違いが大きいのです。

温度が合わず、野菜の品質が低下したり、腐りやすくなったりする場合があります。適切な場所で保存すると、鮮度を長く保てます。

野菜それぞれの最適な保存場所を知ることが大事ね!
冷蔵庫以外で野菜を保存する方法

冷蔵庫以外でも保存可能な野菜があります。以下に2通り紹介します。
- 常温保存に適した野菜
- 冷凍保存に適した野菜
常温保存に適した野菜
常温保存に適した野菜は、保存方法を知ると長持ちします。常温保存に適した野菜は、以下のとおりです。
- さつまいも
- じゃがいも
- 里いも
- 長いも(※丸一本)
- カボチャ(※ひと玉)
- 玉ねぎ
- トマト
- ナス
- 白菜(※ひと玉)
直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所で保存するのが基本です。ただし、野菜によって最適な保存方法が異なるため注意してください。
トマト、長いも、カボチャは完熟したものは冷蔵庫で保存し、追熟が必要なものは常温で保存しましょう。

常温保存に適した野菜を上手に保存すると、新鮮な状態を長く保てます。
冷凍保存に適した野菜
冷凍保存は、多くの野菜の栄養価を長期間維持する優れた方法です。冷凍保存に適した野菜は、以下のとおりです。
- ほうれん草
- ブロッコリー
- グリーンピース
- いんげん
- とうもろこし
- かぼちゃ
- 人参
- オクラ
- 枝豆
冷凍すると、栄養価を損なわずに長期保存でき、冷凍前に下処理をすると、よりおいしく保存できます。ハーブ類も冷凍保存に適しています。
ネギやミョウガ、シソ、パセリ、バジルなどのハーブは、刻んで小分けにして冷凍すると、必要な分だけ取り出せて便利です。
ゴーヤやズッキーニ、アスパラガス、モロヘイヤなどの夏野菜も冷凍保存に向いています。旬の時期に冷凍しておくと、オフシーズンにも楽しめます。
» 野菜をおいしく冷凍保存する方法を解説
まとめ

野菜室の適切な温度管理は、野菜の鮮度を保つうえで重要です。3〜8℃の温度範囲を維持すると、多くの野菜が長持ちします。
しかし、すべての野菜に同じ保存方法は適していません。季節や野菜の種類に応じた温度調整が必要です。

冷蔵室の方が良い野菜も、意外なほどありましたね。冷蔵庫内の温度の違いをフル活用して、野菜を上手に保存しましょう。